4年くらい前のこと、

当時の会社の近くのスポーツクラブのプールで何回か泳いだことがある。

同じコースにイキイキと泳いている若い女性がいた。
泳ぎも上手なんだけど、それ以上にイキイキした
感じが伝わってくる気がした。

それでとても気になったのだけど、自分みたいなのが
急に話しかけて、面倒くさがられたり、怖がらせたり
してもいけないと思い。いくらも泳がずに、ジャグジーバスに
向かった。

そのときもいくらも泳ぐ体力もなかった。

そうしたら、その女の子が、ジャグジーまでニコニコと歩いてきて
僕に楽しそうに話しかけてくるのである。

そのクラブのジャクジーは屋外にあり、夜景が綺麗に見えた。

彼女は全然物怖じしない人らしかった。

そんなわけでプールであったときはちょっと話をして、
同じコースで泳いで、そのあとみんなで何回か飲みに行った。

いつも元気で、明るくてはつらつしていて、行動力もあって、
それでそのプールによく来る人たちに 「ハッスル」 と
呼ばれていた。

たまたま、3人で飲みに行く機会が会った。
彼女と、速いスイマーの年上のおっさんと、僕である。

彼女の話をきいてみたら、彼女も僕と同じように子供のころ
お父さんから水泳を教わり、子供時代にお父さんが亡くなり、
今も水泳が大好きだということがわかった。

彼女ほど水泳が好きで、楽しくてしょうがないという気持ちが
伝わってくるスイマーを僕は未だに知らない。

それも同じコースで泳いでいると、丁度スピードも一緒くらいで
速すぎず、遅すぎず、泳いで気持ちよくなり(僕のスピードに
あわせてくれていたのかもしれないけど)、しかも彼女の
水泳が好きで楽しくてしょうがないという気持ちがこちらに
伝わってくるような感じでこっちも楽しくなってくるのだ。

彼女の仕事は大学病院の看護士で
僕の脈がおかしいという話をすると、
すぐに僕の手首をとって、脈をみてくれた。

「これは絶対おかしいから、病院行ったほうがいい」

ところがその直後に僕は仕事を増やしてしまい。
プールにもまた全くいかなくなり、病院にもいかなかった。
入院したのは彼女に病院行ったほうが良いといわれた1年と2ヶ月後だった。

そんなわけで、僕は彼女の名前もしらないし、
たしか必ず外国で生活してみたいとか行っていたから、
もう日本にいない可能性も高い。

でももし、またどっかで会うことがあったらどうしてもお願いしたいことがある。

「なるべく長い距離を一緒にゆっくり泳いでほしいんだ。」

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